アートメイクで失敗する原因とリスクへの対策
公開日:2022年01月11日 更新日:2023年09月22日
「眉の手入れが面倒」「髪の毛の生え際がちょっと気になり始めた…」男性によくあるこのような悩みを解消してくれる手段にアートメイクがあります。
アートメイクは、眉などの皮膚のごく浅い部分に色素を注入する施術です。医療行為であることから、「メディカルアートメイク」や「医療アートメイク」と呼ばれることもあります。
アートメイクで注入した色素は少しずつ薄くなるため、流行や年齢にともなう顔の変化にも柔軟に対応できますが、一方で消えるまでにある程度時間がかかるため、失敗を心配する人も少なくありません。
この記事では、アートメイクで失敗する原因とリスクへの対策について解説します。
この記事を読むことで、アートメイクで起こりうる失敗パターンや失敗を回避する方法が理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- アートメイクで失敗する原因
- アートメイクの失敗を回避する方法
- アートメイクで失敗した時の対処法
目次
アートメイクで起こりうる失敗パターン
アートメイクの失敗は、「デザインの失敗」「健康被害に関する失敗」「その他の失敗」の3つに大別されます。
デザインの失敗
デザインの失敗例としては、以下のようなものがあります。
- 眉毛やアイラインが太すぎる
- 眉毛やアイラインの色が濃すぎて仕上がりが不自然になる
- 眉毛やアイラインが左右非対称になる
など。
男性はメイクをしない人がほとんどなので、見た目に大きく影響するデザインの失敗は、可能な限り避けなければなりません。
健康被害に関する失敗
アートメイクは、専用の機器で皮膚に傷をつけて色素で肌を染色する施術なので、健康被害が生じるリスクも否定できません。実際、以下のような健康被害や失敗例が報告されています。
- 施術時の痛みが強い
- 腫れがなかなかひかない
- 傷口の化膿
- 色素沈着
- 傷跡が残った
など。
特に医師が常駐していない、医療機関ではないエステサロンなどでの違法な施術では、これらの失敗に対して迅速な対応が期待できないため、健康被害が深刻になる傾向があります。
その他の失敗
その他の失敗としては、施術者の技量によるものなどがあります。
- 色素がうまく定着せず仕上がりにムラが生じる
- 仕上がりが薄くて持続期間が短い
- 見た目が一気に変化して違和感が生じる
など。
アートメイクはまさに「メイク」なので、施術者の技量により仕上がりが大きく変わります。そのため、経験豊富な施術者を選ぶことも大切です。
アートメイクの失敗を回避する方法
それではアートメイクの失敗を回避するためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
信頼できるクリニックを選ぶ
医師が常駐していない、エステサロンなどでアートメイクをしてもらうのはNGです。
アートメイクは皮膚のごく浅い部分に色素を注入するため、専門知識のある医師のもとでなければ失敗のリスクが高くなります。感染症やケガのリスクもゼロではないため、失敗を避けるためには信頼できるクリニックを選ぶことがとても大切です。そして、医師が常駐していない医療機関以外でのアートメイク施術は違法です。
また、アートメイクの技術面についても注意が必要です。技術研修を受けた実績や、施術者が実際に担当した症例が確認できるなど、アートメイクに力を入れているクリニックを選ぶと失敗が少なくなります。
医療面でも技術面でも信頼できるクリニックを選ぶこと。それが、アートメイクの失敗を避けるうえで最も重要なポイントです。
アートメイクの技法を確認する
アートメイクには、さまざまな技法があります。
呼び方はクリニックにより異なりますが、「4D」などのほか、「パウダーブロウ(化粧眉)」「ストロークブロウ(毛並み眉)」「ミックスブロウ(毛並み眉+化粧眉)」などと呼ばれる技法もあります。
仕上がりは技法にかなり影響されるため、クリニックが取り入れている技法をあらかじめきちんと確認しましょう。
仕上がり(ゴール)を共有する
納得のいく仕上がりを目指すには、施術者とゴールを共有することも大切です。
カウンセリングに時間を取ってくれない、あるいは一方的にデザインを押し付けてくるようなクリニックでは、施術を受けるのは考えものです。
きちんとしたクリニックであれば、十分にカウンセリングを重ね、一人ひとりの状態に合わせて、より自然で似合うデザインを提案したうえで、仕上がりへのすり合わせを行うことでしょう。
施術回数を確認する
アートメイクの失敗を防ぐためには、施術回数もしっかり確認しましょう。
一度の施術でうまく仕上がる場合もありますが、施術部位や技法によっては以下のようなデメリットが生じる場合もあります。
- 色が濃くなり過ぎる
- 色むらが目立つ
- 色素の定着がうまくいかず、持続期間が短い
など。
仕上がりが不自然になる場合もあるため、2~3回かけて丁寧に施術してくれるクリニックのほうがおすすめです。
アフターケアの内容を確認する
万が一の肌トラブルに備え、アフターケアの内容を確認しておくことも大切です。
対応が不誠実なクリニックや、迅速な対応が期待できない医療機関では施術を受けないほうが無難です。
ダウンタイム中の経過やアートメイクのデメリットなど、不利益な点も丁寧に説明してくれるクリニックを選ぶようにしましょう。
アートメイクが失敗してしまった場合の対処法
最後にアートメイクで失敗してしまった場合の対処法です。
ケースバイケースではありますが、いずれも施術前の状態に戻すのは難しく、肌へのダメージが懸念される場合もあります。
リタッチで修正する
注入した色素が薄い場合・変色退色してしまった場合・色むらがある場合などは、リタッチでうまく修正できることがあります。
無理にアートメイクを除去する必要がないため、肌へのダメージもかなり抑えられます。
アートメイクの持ち(持続期間)は?リタッチのタイミングも解説
除去剤を使用する
乳酸やグリコールなどを用いた除去剤を皮膚に注入し、色素を薄くする方法です。
この方法は、施術から時間があまりたっていないアートメイクが対象です。また、効果に個人差があるため、除去剤を注入しても色素が残ってしまう可能性があります。さらに体質によっては肌ダメージが強く出る場合もあるため、注意が必要です。
レーザー除去・切除手術を受ける
レーザー除去は、レーザーを照射して色素を粉砕する治療です。薄いアートメイクでも、通常は複数回の照射が必要な場合も少なくありません。濃いアートメイクは間隔をあけてより多くの照射回数が必要になります。
ただし、色素を破壊するレーザーは、副反応として脱毛が挙げられます。そのため、照射部分が永久脱毛されてしまうリスクがあります。
カモフラージュアートメイクを施す
肌に近い色の色素を注入して、失敗したアートメイクをカモフラージュする方法です。
色素を注入するだけで効果が実感できる方法ですが、血行が良くなったときなどに色浮きして目立ってしまうことがあります。また、肌の色とよく似た色の色素を注入するため、レーザーでの除去を希望しても取り除くのが難しくなります。
そのためカモフラージュアートメイクは、慎重に検討する必要があります。
【まとめ】アートメイクで失敗する原因とリスクへの対策
アートメイクで失敗する原因とリスクへの対策について解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- アートメイクでの主な失敗は、デザイン・健康被害・施術者の技量が挙げられる
- デザイン上での主な失敗では、太さや左右非対称などがある
- 健康被害による失敗として、施術の痛みや腫れ、傷などがある
- 施術者の技量による失敗として、仕上がりのムラ、色素の持続期間の短さなどがある
- 失敗を回避するには、信頼できるクリニック選び・どのような技法で施術されるかのチェック・カウンセリングによるデザインや仕上がりのすり合わせが大切
- 色素の濃さや定着など仕上がりをよくするには、2~3回など施術を重ねるのがおすすめ
- 色素の定着の良さや肌トラブル回避のため、アフターケアも重要
- アートメイクの変色・色むら・薄さによる失敗なら、リタッチで修正ができる
- 除去剤やレーザー除去・切除手術でアートメイクの除去をすることもできるが、肌への負担が大きい
- 肌に近い色素を注入するカモフラージュメイクで失敗を修正することも可能
アートメイクは、女性だけではなく男性からも注目されている医療技術ですが、失敗する可能性がゼロではありません。
しかし、信頼できるクリニックや施術者を選び、施術に用いられる技法や施術回数、アフターケアの内容まできちんとチェックすれば、失敗のリスクはかなり抑えられます。
アートメイクは一度施術を受ければ効果が数年間持続するため、コストパフォーマンスが良いのも注目される理由のひとつでしょう。普段メイクをしない男性にこそ受けていただきたい施術とも言えます。
最近では、アートメイクに力を入れている男性対応のクリニックも増えてきています。
メンズトイトイトイクリニックは、男性専門の美容皮膚科です。
眉やヘアラインなど人に相談しづらい悩みを抱えている方は、当院の無料カウンセリングをご利用ください。初めての方でもわかりやすく丁寧にご説明いたします。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長
野田知路Noda Tomonori
福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。