脱毛でシミが濃くなる?薄くなる?増えることもあるの?
公開日:2021年12月13日 更新日:2024年01月31日
最近女性だけでなく、肌を気にする男性にも広く受けられているレーザー脱毛。
「脱毛された毛は永久に生えてこない」ということで、ますます人気が高まっていますが、心配なのはレーザー脱毛の副作用ではないでしょうか。特に質問が多いのは「脱毛でシミが濃くなるのではないか」という、脱毛施術とシミの関係についてです。
脱毛のシミへの影響を考えると不安になるのは、よくわかります。
実際、本当にレーザー脱毛でシミは濃くなるのでしょうか。
この記事では、レーザー脱毛とシミとの関係について解説します。
この記事を読むことで、レーザー脱毛がシミにどう影響するのか理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- レーザー脱毛でシミが濃くなったり、薄くなったりする?
- レーザー脱毛で一時的にシミが濃くなる理由
- レーザー脱毛後のシミ対策
目次
レーザー脱毛でシミは濃くなる?
結論からいうと、シミのある部分にレーザー脱毛を行うと、多くの場合「一時的に濃くなりますが、時間と共に薄くなります」。
レーザー脱毛は、毛の根本にある毛母細胞周辺のメラニン色素に反応しやすいレーザーを使用します。そのため、メラニン色素のない普通の肌にはレーザー光の影響は少なくなります。
「レーザー治療は肌にあまりダメージを与えない」というのは、こうしたレーザー光の性質を利用しているからです。
では、なぜレーザー脱毛で一時的に濃くなるのでしょうか。
レーザー脱毛で一時的にシミが濃くなる理由は?
「レーザー光が通常の肌に影響を与えにくい」とはいえ、多少は通常の肌にも影響を与えます。すると、レーザー光で反応した肌は、刺激され肌を再生するサイクルである「ターンオーバー」が加速します。
通常の肌にあるメラニン色素は、表皮と真皮の間にある「基底細胞」という部分で産生されます。ターンオーバーが加速すると、メラニン色素が表面に浮き上がってきて「一時的に濃くなる」というわけですね。
もちろん、さらに時間とともにメラニン色素は排泄するわけですから、徐々に薄くなります。つまり、多くの場合レーザー脱毛で一時的にシミが濃くなったのは「ターンオーバーが加速された証」と言えるわけです。
しかし、肝斑のように女性ホルモンのバランスの乱れをきっかけとして、メラニン色素が増生している場合、濃くなることもあります。
その場合、肝斑治療に用いられるようなレーザー光を使用したり、外用薬・内服薬を使用したりすることで、治療していきます。
レーザー脱毛することでシミが薄くなることも
では、逆に脱毛によってシミが薄くなることがあるのでしょうか。答えは「シミは薄くなることがある」というのは正解です。
例えば、年齢とともにターンオーバーの周期が遅くなり、メラニン色素が排泄されづらくなっている場合、レーザー脱毛してターンオーバーが加速されると、シミが薄くなることがあります。
ただし、前述の通り、シミの種類によってレーザー脱毛による反応は異なります。そのため「シミを消すのも期待できるからレーザー脱毛しよう」と考えず、事前にカウンセリングやシミの種類に対する診断を行ってもらうことが大切です。
レーザー脱毛でシミは増える?
では、レーザー脱毛で今までなかった部分にシミが増えるということはあるのでしょうか。
通常は、脱毛に使われるレーザーには紫外線は含まれていないので、シミが出来るというのはありません。もしできるとすれば、脱毛によってターンオーバーが促されるので、将来出るであろうメラニン色素が表面に浮き上がってきた結果にすぎません。
しかし、注意しなければならないのは「火傷(やけど)」の場合です。レーザー脱毛でレーザー光の出力が強い場合、メラニン色素に吸収された光エネルギーが熱エネルギーに変換されて、「火傷」を起こすことがあります。
その場合、肌を守ろうとメラニン色素を作り、肌を保護しようとします。(日焼けと同じ原理です)そのため、新しく「シミ」として出来てしまうことがあるわけです。
「絶対にシミを作りたくない」という方は、レーザー出力を抑えめにしながら施術してもらったり、後述する肌ケアをしっかり行い、火傷にしないことが大切です。
レーザー脱毛後のケアはシミ対策でも大切
前述した通り、レーザー脱毛後のアフターケアはシミ対策としても、とても大切です。では、実際どのようなアフターケアをすればよいのか、具体的に解説していきます。
脱毛後の日焼けはしない
紫外線はメラニン色素の産生を促します。特にレーザー脱毛でダメージを受けた肌ならなおさらです。
特に以下を注意してください。
- 日差しが強まる10~14時頃の外出をできるだけ控える
- つばの広い帽子や長袖の服を着る
- 目のまわりは一番老化現象が現れやすい場所なためサングラスをかける
- 日焼け止めクリームは肌に優しい散乱剤を使うようにして、頻回に塗る
保湿を徹底して行う
炎症がどこまで広がるかは、肌の水分量によって変わります。保湿を徹底することで、肌のダメージを最小限に抑えます。肌はよく保湿するようにしましょう。
肌をこすったりかいたりしない
特にレーザー脱毛を受けた肌は敏感です。こすったりすることで容易に炎症します。炎症は「炎症後色素沈着」といってシミの原因になることも。
かゆくなることもあるので、その場合は早めにクリニックを受診し対処するようにしましょう。
【まとめ】脱毛でシミが濃くなる?薄くなる?増えることもあるの?
脱毛の施術とシミの関係について解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- レーザー脱毛でターンオーバーが促され、一時的にシミが濃くなることがある
- ターンオーバーでメラニン色素が排泄されると、シミが薄くなることが多い
- 肝斑のような一部のシミの場合、特殊なレーザー治療が必要なこともあり、事前のカウンセリングが必要
- レーザー脱毛でシミが増えることはないが、レーザーによる火傷によって炎症後色素沈着として残ることがある
- レーザー脱毛後のアフターケア(日焼けを避ける・保湿ケア・照射部位への刺激を避ける)でシミ対策は可能
シミが多い方にとっては、レーザー脱毛によってシミの状態が悪化するのか、特に関心のあることかと思います。
シミの種類の鑑別やレーザー脱毛を行ってよいかどうか心配な方は、メンズトイトイトイクリニックの無料カウンセリングをご利用ください。医師が肌やシミの状態を診断した結果をもとに、レーザー脱毛をご検討いただけます。
参考文献
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長
野田知路Noda Tomonori
福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。