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毛周期とは?部位別の期間と脱毛効果を最大化するための施術間隔

毛周期とは?部位別の期間と脱毛効果を最大化するための施術間隔

公開日:2021年11月08日 更新日:2022年03月21日

毛周期とは?部位別の期間と脱毛効果を最大化するための施術間隔

レーザー脱毛を受ける時に、必ず説明されるのが「毛周期」について。
毛周期は脱毛を受ける時に欠かせない大切な知識ですが、なかなか事前カウンセリングの時に聞き逃したり、忘れてしまったりする方も多いのではないでしょうか。
「いまさら毛周期について聞けない」
「永久脱毛に毛周期は関係あるの?」
という方のために、毛周期についておさらいしておきましょう。
毛周期について知ることで

  • 1回のレーザー脱毛の効果を最大限にできる
  • なるべく少ない通院回数で永久脱毛することができる
  • レーザー脱毛のときに生じる副反応を最小限にすることができる

などメリットが盛りだくさんです。
医学的なことも含まれていますが、なるべくわかりやすく解説しますから、ご安心ください。
では、早速みていきましょう。

脱毛を知るのに必要な「毛」の構造

効率のよい脱毛方法について知るために、まず毛の構造について少し解説していきます。
毛は実際、目に見える「毛」と毛を支えている「毛包」に分かれています。
脱毛で一番重要なポイントは「毛」ではなく、毛を支える「毛包」の部分です。
なぜ脱毛に重要かというと、毛包の中にある「毛乳頭」に、毛の細胞分裂を行う「毛母細胞」があるからです。毛母細胞がないと、毛は正しく発毛されません。
裏を返せば、毛母細胞を何らかの方法でダメージを与えることができれば、毛が生えなくなるといえますね。
そこで医療レーザー脱毛では、毛母細胞の周囲にある「メラノサイト」に注目しました。メラノサイトは、毛にメラニンと呼ばれる黒い色素を付ける役割があります。
レーザー脱毛では、このメラニン色素に反応しやすいレーザーを使用します。レーザー光がメラニンに反応すると、光エネルギーから熱エネルギーに変換されます。その熱エネルギーが毛母細胞にダメージを与え、脱毛していきます。
しかし、実際には毛包や毛母細胞が常に存在しているわけではないので、「レーザー脱毛にいっても十分脱毛されなかった・・・」という可能性もあるのです。
「いつレーザー脱毛に行くのが最も効率的か」それを理解するために、「毛の周期」を知る必要があるのです。

毛周期(ヘアサイクル)について

毛周期を一言でいうと、「1本の毛が生まれてから成長し、落ちるまでのサイクル」のこと。
毛は木の成長に似ています。
芽が出て、幹が伸びるように成長し、成長しきったら脱落し、新しい木を育てる土台になる・・・こういった周期のことを「毛周期」といいます。
別名「ヘアサイクル」とも言いますね。
毛周期の中で「芽がでて幹が伸びていく時期」のことを「成長期」といいます。
頭皮の場合は数年という長い間成長し続けますが、部位によって成長期の時期は異なります。顔や口周りのひげは4か月~1年、脇や腕は4か月くらいが「成長期」です。
その次に十分成長しきると、毛の細胞分裂が停止し、2~3週間かけて毛を支える毛包が縮むようになります。この時期を「退行期」といいます。
さらに、細胞分裂を完全に停止すると、毛包は肌の表面に上がっていって、根毛と呼ばれる棍棒状の状態になります。毛乳頭では、「マクロファージ」と呼ばれる細胞が、いらなくなったメラニンや細胞の断片を食べて「掃除」をします。
そして、数ヶ月かけて新しい細胞の土台を作る準備をし、新しい毛が作られると休止期にあった元の毛は抜けていきます。この時期を「休止期」と呼びます。
こうした一連の毛周期(ヘアサイクル)を経て、古くなった毛を捨てて、新しく生え変わるのです。
まとめると

  • 成長期:毛の細胞分裂が進み、成長する時期。部位によって異なり、4ヶ月ら1年
  • 退行期:毛の細胞分裂が停止し、毛包が退縮する時期。2~3週間
  • 休止期:細胞分裂が停止し、新しい細胞の土台を作る時期。数ヶ月程度

となります。
そして、1本1本の毛がどの時期にいるかは異なります。(もし同じだったら、一斉に脱毛されてしまいますね)
1日に髪の毛の場合、100本ほど抜けるといわれています。毛がどの段階であるかは、拡大鏡で詳細に観察すればわかりますが、見た目ではわかりません。
また成長期と休止期の割合は一般的に85%くらいが成長期、数%は退行期、15%くらいが休止期といわれています。しかし、部位によって大きく異なってきます。

毛周期を考えた、部位別の「効率的な」脱毛間隔は?

では、毛周期を考えた部位別の効率的な脱毛間隔はどれくらいなのでしょうか。
結論から言うと「休止期」に合わせることです。
レーザー脱毛は、一般的に毛母細胞の周辺のメラニン色素をターゲットにします。そのため、メラニン色素がない休止期にはレーザーは反応しません。
つまり、成長期の毛母細胞に100%脱毛させるくらいのダメージを与えたとしても、実際には85%くらいにしか効果がないということになります。また肌のダメージを考えると、エネルギーの出力を調節しないといけないので、割合としては落ちます。
休止期に期間を合わせると、前回のレーザー脱毛で反応しなかった細胞が成長期に来るようになるので、レーザー脱毛に反応するようになります。
休止期はレーザー脱毛する部位によって大きく異なるので、部位によって効率的な脱毛間隔は異なります。

顔や口周りのヒゲの場合

成長期は4ヶ月から1年、休止期は2~3ヶ月です。ですので、原則は休止期に合わせると、適切なレーザー脱毛間隔は「2~3ヶ月」になります。
しかし、顔(特に口周り)は肌が乾燥しやすく、敏感に反応しやすい場所です。肌の状態が季節などによって大きく変わるので、肌のコンディションのよい時期に合わせたほうがよいでしょう。

脇の場合

成長期は4ヶ月、休止期は3ヶ月になるので、適切なレーザー脱毛間隔は「3ヶ月」になります。
脇も顔同様に肌が敏感になりやすく、副反応として毛嚢炎(もうのうえん)が起こりやすい場所です。なるべく夏場など汗をかきやすい時期を避けた方がよいでしょう。

足の場合

足の場合、成長期は4ヶ月に対して、休止期は6ヶ月にも及びます。休止期に合わせるなら6ヶ月ですが、あまりに間が長くなると、脱毛が完了するまでの期間が完了するトータルの時間が長くなってしまうので、「3ヶ月」くらいを目安に考えたほうがよいでしょう。

VIO(デリケートゾーン)の場合

VIO(デリケートゾーン)脱毛の場合も成長期は1~2年に対して、休止期も1~1年半に及びます。間隔としては、足の場合と同様に、3ヶ月程度を目安に照射するとよいと思いますが、ずっと休止期に入っていた毛が成長期に入ると、伸びてきてしまうことも。
完全に脱毛するには、長くかかる可能性があることを念頭に入れておいた方がよいでしょう。

男性と女性で毛周期に違いはあるのか?

男性と女性では毛周期が異なります。
通常、男性の方が女性より毛の周期が短くなり、体毛自体も濃くなるといわれています。
それは、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスによるものです。特にストレスや食生活の乱れ、肥満によってムダ毛が濃くなる場合があるのは、男性ホルモンの分泌が活発になるからと言われています。
男性の方で特に体毛が濃い方は、ストレスをためず、睡眠不足を解消し、テストステロンを上げない生活を心がけたほうがよいでしょう。

【まとめ】毛周期とは?部位別の期間と脱毛効果を最大化するための施術間隔

今回、部位別の毛周期を意識した脱毛間隔を中心にお話していきました。
毛の休止期の間隔で合わせるのが一番効率的ですが、長い場合半年に及んでしまう場合もあります。
一般的には、2~3ヶ月くらいに施術するが一番おすすめです。皆さんのライフスタイルや希望に合わせて、時期を選んでいくとよいでしょう。

出典・参照

Pawlina, Wojciech; Ross, Michael W.; Kaye, Gordon I. (2003). Histology: a text and atlas: with cell and molecular biology. Hagerstown, Maryland: Lippincott Williams & Wilkins. ISBN 0-683-30242-6

医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長

野田知路Noda Tomonori

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。

常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

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当サイトの監修医師 医療法人社団雪焔会 メンズトイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

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