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医療レーザー脱毛に使う機械とレーザーの種類と違い

医療レーザー脱毛に使う機械とレーザーの種類と違い

公開日:2021年11月04日 更新日:2021年11月23日

医療レーザー脱毛に使う機械とレーザーの種類と違い

最近、女性だけでなく男性にも人気が高くなってきている「医療レーザー脱毛」。
みなさんは、どんな基準で医療レーザー脱毛のクリニックを選んでいますか?
「安いから」「有名だから」など様々な理由があると思いますが、やはり脱毛を受けるには、きちんと脱毛の効果が得られるクリニックや医院を選びたいですよね。
その時に選択の基準の一つとなるのが、医療レーザー脱毛に使われる機器。
電化製品でもそうですが、機器の品質はレーザー脱毛の効果に直結します。また、脱毛機器によって相性の良い肌質や毛質も異なるのです。
今回は、医療レーザー脱毛に使う機械とレーザーの種類について、詳しく解説していきます。

医療レーザー脱毛の機器の違いとは?

医療レーザー脱毛機の違いはどこにあるのでしょう。大きく分ければ「レーザーの種類」と「照射方式」の違いで分けられます。
医療レーザー脱毛では、主にアレキサンドライトレーザー・YAGレーザー(ヤグレーザー)・ダイオードレーザーの3種類のレーザーで施術されています。また照射方式にも熱破壊式と蓄熱式の2種類の照射方法があり、施術時は毛質や肌質によってメリット・デメリットが異なります。
では、それぞれどんな違いがあるのでしょうか。まずは、レーザーの種類から見ていきましょう。

医療レーザー脱毛のレーザーの種類について

そもそもレーザーとは「ある特定の波長の光だけを抽出して、増幅することで、特定の色だけに反応しやすくしたもの」です。
医療レーザー脱毛では、毛根にメラニン色素が多くあることを利用してメラニン色素に反応しやすいレーザーを使用します。
具体的にはアレキサンドライトレーザー・YAGレーザー・ダイオードレーザーの3種類が使用されます。

アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーの波長は短波長の「755nm」。この波長のメリットはメラニン色素への吸収が優れているということ。そのため、弱い出力で照射しても効率的にメラニン色素に吸収され、毛母細胞と毛乳頭にダメージを与えることができます。
一方、短波長なため、皮膚の浅い所しか届かない所が難点です。皮膚の深い部分から生えている毛に対しては、レーザー光が届かない可能性があります。
またメラニン色素に反応しやすいのが特徴なため、産毛などメラニン色素が薄い毛に対しては出力を上げる必要があり、レーザーによる副反応が生じやすくなることも。そのため褐色肌の方で産毛の脱毛の場合には、アレキサンドライトレーザーは適しません。

YAGレーザー

YAGレーザーの波長は1064nmで、3種類のレーザーの中で最も長い波長を持ちます。
YAGレーザーのメリットは、その長い波長。波長が長いほど皮膚の奥にレーザー光が届くため、皮膚の奥から生えている毛にもアプローチしやすいという特徴があります。
アレキサンドライトレーザーと違って、メラニンに吸収されにくいため、日焼け肌や褐色の肌での産毛処理にも適しています。しかし、逆を言えばメラニン色素に反応しにくく肌の奥にまでレーザーが届くわけですから、施術による痛みを感じやすかったり、副反応が生じやすかったりする傾向があります。

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーは、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの中間の波長をもつ「800~940nm」の波長をもちます。そのため、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの「いいとこどり」したような性能と言えます。
メラニン色素にもある程度反応しやすく、肌の奥にもそれなりに届くため、オールランドプレイヤーといえるでしょう。
しかし、YAGレーザーでしか届かない、肌の奥にある毛には対応しにくかったり、あまりに濃い肌質の方はダイオードレーザーも難しかったりします。3種類の中で最も幅広く対応できますが、一部対応しきれない場合もあります。

医療レーザー脱毛の脱毛方式の違いについて

医療レーザー脱毛機のポイントは「脱毛方式」。クリニックやサロンでは脱毛方式そのものが異なることがあります。治療方針が違うので、当然かかる時間や副反応の出方も異なります。
大きくわけて「ショット式レーザー(熱破壊式)」と「蓄熱式」の2種類があります。

ショット式レーザー(熱破壊式)

ショット式レーザーは、一言でいうと高い出力のレーザー光を毛の細胞を作る毛乳頭に照射することで、永久脱毛させる方法です。
毛を作る大本となる毛乳頭には、実はメラニン色素が増生しているという特徴があります。それを利用して、メラニン色素に反応しやすいレーザー光を照射することで、メラニン周囲にある毛母細胞(毛を作るための細胞)にダメージを与えるのが「ショット式」です。
直接毛を作る細胞にアプローチするので、効き目が早いのが特徴で、施術後1~2週間後には効果を発揮します。

蓄熱式レーザー

蓄熱式レーザーは、毛の発育に必要な栄養を促す「バルジ領域」にじわじわダメージを与えて毛を生えなくする方法です。
バルジ領域は毛乳頭よりも浅い層にあるので、低出力のレーザーでも効果を発揮します。そのため、肌へのダメージが少ないのですが、効果に時間がかかるのがデメリットです。目安としては施術後2~4週間ほどかかります。

医療レーザー脱毛のそれぞれの機械について

このように「レーザーの種類」と「照射方式」、さらにハンドピースなどの付属物を組み合わせて様々な医療レーザー脱毛機が作られてきました。
代表的な機器を紹介していきましょう。

ライトシェアデュエット

ライトシェアデュエットは、アメリカのルミナス社の医療レーザー機です。世界で初めてFDA(Food and Drug Administration/米国食品医薬品局)認可を受けた永久脱毛機としても有名ですね。
ライトシェアデュエットの特徴は、なんといってもその信頼性です。FDA 認可を受けてから長いので、臨床実績も豊富であり、厚生労働省から薬事承認を取得しています。
薬事承認は「品質・有効性・安全性」を検査・審査し、すべての基準をクリアしないと受けられません。
吸引機能と冷却機能を持つため、低出力でも効率的に肌に作用することができ、肌のダメージも最小限に抑えられます。 また、ライトシェアデュエットは幅広の照射口(22㎜×35㎜)のヘッドが装備されており、1ショットで広範囲を照射できるのも特徴です。全体の施術時間が短くなるのは、脱毛を受ける側の負担が減るメリットがあります。そして、顔などの複雑な照射部位には、照射口(9㎜x9㎜)のヘッドが用意されており、部位に合わせて調整することもできます。

メディオスターNeXT PRO

メディオスターもダイオードレーザーを使用した医療レーザー脱毛機。その中で蓄熱式レーザー脱毛として、有名になりました。
前述の通り、蓄熱式レーザー脱毛は、毛根よりも浅い層による「バルジ領域」といわれる発毛因子を破壊することで、毛の再生を防ぐことができます。この「バルジ領域」は毛根よりも浅い層にあるため、毛根部を照射する方法よりも痛みが少ないのが最大のメリット。日焼け肌にも対応することができます。
ただし、毛根を直接破壊するわけではないため、脱毛の効果を実感するのに時間がかかるのがデメリットになります。

ジェントルレーズ

アレキサンドライトレーザーを使用している代表的な機種が「ジェントルレーズ」。その後、派生形として「ジェントルレーズプロ」やYAGレーザーも使用できる「ジェントルマックスプロ」なども出てきました。
特徴としては、ショット式レーザーを採用し、レーザー照射の際にDCD(Dynamic Cooling Device)と呼ばれる冷却窒素ガスを噴射し、肌の表面を-21度に冷やすことで肌をレーザーから守るシステムが使われることです。
照射とともに冷却ガスが噴射されるため、熱さと同時に冷たさも感じる機器になっています。

【まとめ】結局一番幅広く対応できる医療レーザー脱毛機は?

総合的に考えると、効果をより早く実感でき幅広い肌に対応できる、という意味では「ライトシェアデュエット」が最も適しているといえます。
その理由は、

  1. 照射されるレーザー光が、幅広く対応しやすい「ダイオードレーザー」であること
  2. すぐ効果を実感しやすい「ショット式レーザー」であること
  3. 診療実績も豊富であり、導入しているクリニックも多数あること

などがあげられます。
もちろん色黒の肌の方はYAGレーザーのほうが向いている可能性もありますし、「遅くても肌になるべくダメージを与えないほうがよい」という場合には、蓄熱式のほうがよいという意見もあります。
しかし最も大事なのは、それぞれの機器に特徴が異なるため、事前カウンセリングであらかじめ担当医師・スタッフの方に機器の特徴についても質問してみて、納得のいく医療脱毛を受けることだと考えます。

医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長

野田知路Noda Tomonori

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。

常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

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当サイトの監修医師 医療法人社団雪焔会 メンズトイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

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メンズトイトイトイクリニック
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