脱毛後に毛嚢炎が発生する原因とリスクは?正しい対処法と間違った対処法

脱毛後に毛嚢炎が発生する原因とリスクは?正しい対処法と間違った対処法

公開日:2021年11月26日 更新日:2021年11月26日

医療レーザー脱毛

医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長

野田知路Noda Tomonori

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。

常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

脱毛後に毛嚢炎が発生する原因とリスクは?正しい対処法と間違った対処法

  • 毛のない滑らかな肌に整えたい
  • 面倒な毛の自己処理から解放されたい
  • 脱毛だけでなく、肌の質も変えていきたい

など、女性だけでなく男性にも人気が高まっているのが「レーザー脱毛」です。レーザー脱毛をした箇所は、徐々に毛が生えてこなくなり、永久脱毛されていきます。
さらに、レーザー脱毛をすると、最終的に毛が引き締まるようになるので、滑らかな肌になるのが特徴です。
しかし、レーザー脱毛を受けるにあたって心配なのが副反応です。レーザー脱毛を受けることでかえって肌が荒れてしまうのは避けたいですよね。
レーザー脱毛の副反応の中で、最もメジャーな副反応の1つが毛嚢炎(もうのうえん)です。
毛嚢炎とは一言でいうと「レーザー脱毛した毛穴に雑菌が入る」こと。毛嚢炎になると、赤いブツブツができてかえって肌が荒れてしまいます。
このコラムでは、脱毛後の毛嚢炎について、原因とリスク・正しい対処法について解説していきます。

毛嚢炎(もうのうえん)とは?

毛嚢炎とは、一言でいうと「毛穴の部分に雑菌が入って炎症する」こと。「毛包炎」ともいいます。毛穴に一致して、赤く腫れたり、うみの塊などを作って、軽い痛みを伴うことが特徴です。
通常は数日で跡を残さず良くなりますが、進行して炎症が深くなると、だんだん硬くなって、跡が残りやすくなります。

毛嚢炎と「ニキビ」の違いは?

毛穴の部分に炎症をしていると、ニキビと似ているという印象を持つかもしれません。
しかし、「毛嚢炎=毛穴に雑菌が入ること」に対して、「ニキビ=毛穴のつまりが起こること」が主体とである点で異なります。
もちろん、ニキビも毛穴のつまり雑菌が入ると、赤みが出て押すと痛くなります。(炎症性ニキビ)
そういう意味では、炎症性のニキビは毛嚢炎の一部と考えてよいでしょう。しかし、ニキビが炎症していなくても毛穴の詰まりだけが起こっている場合もありますし(いわゆる「白ニキビ」)、毛穴の詰まりが原因ではなく、毛穴に雑菌が入ってしまうこともあります。
このことから、毛嚢炎とニキビは全く異なる疾患です。

毛嚢炎が発生する原因は?

毛嚢炎は前述した毛穴のつまりだけではなく、様々な要因で雑菌が毛穴に入る状態を言います。例えば、

  • かゆみが強くて引っかいてしまう
  • ナイロンタオルでこすってしまう
  • ストレスで皮脂の分泌が乱れている
  • 毛剃りで不十分な処理をしてしまう

などがあげられます。
毛嚢炎の原因菌としては、ほとんどが皮膚に元々いる「黄色ブドウ球菌」と呼ばれる菌が原因ですが、まれに水辺にいる「緑膿菌」やマラセチアやカンジダなどの「真菌」が原因になっていることもあります。

毛嚢炎はどんな人がなりやすい?

毛嚢炎は例えば以下の方がなりやすくなります。

  • 慢性的に皮膚病を持っている方
  • 乾燥肌や敏感肌の方
  • 空気の汚れた環境で過ごす方
  • 仕事柄やライフスタイルで汗をかくことが多い方
  • 普段化学繊維のものを着ている方
  • 肌質があぶら性の方

これらの方はレーザー脱毛により毛嚢炎が誘発されることがあるので、特に注意が必要といえます。

なぜ脱毛で毛嚢炎が起こることがあるのか

結論から言うと、「レーザーが毛の根本のメラニン色素に反応して、熱刺激を加えるから」です。
もう少し詳しく説明しましょう。
毛の発育に最も重要な部分は毛を支える「毛包」と呼ばれる部分です。毛包の中には「毛乳頭」という、毛の細胞分裂をする細胞があります。その周りに、毛に色を付ける「メラノサイト」という細胞が取り囲んでいます。したがって、毛を支える一番重要なところにメラニン色素が集まっているといえます。
レーザー脱毛では、こうした毛の構造を利用します。
そもそもレーザーとは、特定の波長の光を抽出してエネルギーを集中させたものです。
レーザー脱毛で使うレーザーは「メラニン色素」に反応する光だけを抽出しています。すると、メラニン色素が特に集まっている所に反応して熱刺激に変わります。そのため、周りの肌を傷つけずに毛乳頭の周りだけ反応させ、その熱刺激で脱毛されるというわけです。
さて、ピンポイントで毛乳頭を刺激するとは言え、毛を支える毛包は熱刺激でダメージを受けており、一時的に皮膚のバリアが壊れている状態になります。
ダメージを受けたときに、たまたま皮膚にいる菌が毛包の中に入り込むと「毛嚢炎」になります。
まとめると

  • レーザーはそもそも毛包(毛乳頭)に熱刺激を加えて永久脱毛する方法
  • 熱刺激が加わる以上、毛包にはある程度ダメージが加わってしまう
  • ダメージが加わった所に、黄色ブドウ球菌など、皮膚に元々いる菌が毛包に入り込むと「毛嚢炎」になる

ということになります。

毛嚢炎に対する正しい対処法と間違った対処法

では、レーザー脱毛で毛嚢炎になったら、どのように対処するのが正しいのでしょうか。間違った対処方法と一緒に見ていきましょう。

脱毛後の肌の洗い方

×間違った対処法:ナイロンタオルでゴシゴシ洗う
〇正しい対処法:肌を優しく泡で洗う

肌は常に清潔に保ってほしいのですが、その中でも気をつけていただきたいのが、肌の洗い方です。脱毛した部分は非常にデリケートになっています。以下の点が、守っていただきたい洗い方の注意点です。

  • スポンジやナイロンタオルでこすって洗わず、手でやさしく洗いましょう
  • 泡をつかって優しく洗いましょう。石けんも低刺激性の石けんが望ましいです
  • シャワーの流速も強く刺激しないようにしましょう。温度も重要で、40℃以上だと皮膚の乾燥が進み、バリア機能が低下します。ぬるめに設定しましょう

毛嚢炎につける薬

×間違った対処法:薬局で買ってきた炎症を抑える薬を使って自分で対処する
〇正しい対処法:クリニックで適切な薬を処方してもらう

赤くなった時についついクリニックに来院するのが面倒で、薬局の薬で対処しようとする方もいます。中には、芯を潰す方もいますね。薬局で売っている炎症を抑える薬の中には、ステロイドといって免疫を抑える成分が入っていることもあり、かえって自分で対処すると悪化してしまい、跡が残るケースもあります。
クリニックでも炎症を抑える目的で使用することもありますが、菌の繁殖を防ぐのが一番なので、菌を抑える塗り薬や飲み薬を使うのが一般的です。
自分で対処しようとすると悪化するもとなので、クリニックで一度診てもらった方がよいでしょう。

運動について

×間違った対処法:汗を流す目的で積極的に激しい運動をする
〇正しい対処法:レーザー脱毛後、数日は激しい運動は控える

前述の通り、毛穴が汗で詰まると、さらに毛嚢炎になりやすい環境にしてしまいます。肌のダメージが残っている間は、激しい運動は避けたほうがよいでしょう。

外出時の対策について

×間違った対処法:レーザー脱毛後も特に対策もせずに外出する
〇正しい対処法:しっかり保湿ケアと紫外線対策をしてから外出する

気を付けていただきたいのが、外出時の対策です。特に男性の方は肌ケアに慣れていないと、ついつい外出時の日焼け止めクリームや保湿ケアを怠りがちになります。
紫外線も傷ついた肌にとって大敵です。特に紫外線の中のUVBが肌のDNAに直接作用して、肌のバリアを悪化させることが言われています。
特に7月~10月は紫外線も多くなるので、できるだけ外出を控え、外出時は日焼け止めクリームや日傘などをして、肌を紫外線から守るようにしましょう。日焼け止めクリームも紫外線の程度に合わせて、皮膚に負担を与えないようにするとよいでしょう。

ムダ毛処理の仕方

×間違った対処法:レーザー脱毛後も自己処理に特に気を使わない
〇正しい対処法:レーザー脱毛後の自己処理は肌に優しく丁寧にする

ムダ毛処理は、洗い方以上に気を付けるべきポイント。直接刃が肌にあたるので、一番ダメージを受けやすくなります。傷ついている部分は触れないようにしながら、刃は毛の流れにそって(順剃り)行うようにしましょう。
カミソリよりも電動シェーバーのほうが肌を傷つけにくいです。さらに、刃数が多いほうが望ましいでしょう。
レーザー脱毛は数ヶ月おいて何回か行う必要があります。その間の毛の処理は毛嚢炎を起こさずにすると、毛穴に雑菌が入り込まない環境を作ることができます。
毛嚢炎を起こしていると、レーザー脱毛の間隔を伸ばす可能性もあります。普段のケアがとても大切です。

【まとめ】脱毛後に毛嚢炎が発生する原因とリスクは?正しい対処法と間違った対処法

レーザー脱毛で起こりうる「毛嚢炎」について解説していきました。
毛嚢炎は、普段の日常生活でのケアがとても大切な疾患です。気になる方は担当医師に早めに相談し、抗生剤の内服や塗り薬などを含めた、治療を受けられるとよいでしょう。
普段から肌が弱い方は、施術の前に一度クリニックにもご相談ください。

参考文献・参照元

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