アートメイク後のワセリンはいつまで必要?正しい塗り方も解説
公開日:2022年03月07日 更新日:2024年02月22日
クリニックでアートメイクを受けると、施術部分に塗布するワセリンが処方されます。しかし、ワセリンはうまく使わないとべたつきが気になるうえ、一日に何度も塗ることを面倒に感じることから、自己判断で塗布を中止してしまう方もいるようです。
アートメイク後にワセリンを塗布するのには理由があり、塗布期間はそれほど長いわけではありません。
この記事では、アートメイク後にワセリンが必要な理由について解説します。この記事を読むことで、ワセリンを塗布すべき期間や正しい塗り方が理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- アートメイク後にワセリンが必要な理由
- ワセリンを塗布する期間
- ワセリンの正しい塗り方
- べたつきが気になる場合の対処法
目次
アートメイク後にワセリンが必要な理由
まず、アートメイク後にワセリンを塗布しなければならない理由を解説します。
患部の保護
アートメイクは、専用のマシンや医療用の針でインクを注入する施術です。そのため、施術直後の肌にはごく細かな傷がたくさんあり、とてもデリケートな状態になっています。
この傷の保護に役立つのがワセリンです。ワセリンを施術部分に塗布すれば、雑菌や水・汗による汚染を防げます。また、適度なべたつきがあるため、無意識のうちにさわってしまうことも少なくなるでしょう。
傷の回復促進
ワセリンは、施術部位の傷の回復促進にも欠かせません。
ワセリンを塗布して施術部位を保湿・保護すると、傷の再生に役立つ体液の浸出が促されるため、傷の回復が早まります。また、保湿力の高いワセリンを塗布しておけば、乾燥にともなうかゆみも生じにくくなります。
掻いたりこすったりして肌を刺激することも少なくなるため、腫れや赤みも生じにくくなります。
インクの流出防止
ワセリンは、インクの流出防止にも役立ちます。
アートメイクでは、色素が定着するまでに1週間ほどかかります。この時期に施術部位が水や汗で塗れてしまうと、インクが流出しやすくなるため注意が必要です。
しかしながら、水をはじく性質を持つワセリンを塗布しておけば、インクの流出を防げます。色素がしっかり定着して色持ちの期間も長くなるため、施術直後のワセリン塗布は非常に重要です。
アートメイク後にワセリンを塗る期間
では、アートメイク後にワセリンを塗る期間はどれくらいなのでしょうか。ここでは、最低限塗らなければいけない期間・美しい仕上がりを目指す場合の塗布期間をそれぞれ解説します。
施術後3日間は必ず塗布
施術部位にかさぶたができて薄く皮がむけ始めるまでに、少なくとも3日はかかります。この間は、無用な刺激を避けて傷を雑菌や水分・汗などから守るために、必ずワセリンを塗布しなければなりません。
赤みや腫れがそれほど気にならない場合でも、自己判断で塗布を中止するのは危険です。目に見えない細かい傷が肌にたくさん残っています。傷の回復を促し、色素の流出を防ぐためにも、施術後3日間は忘れずに塗布してください。
美しい仕上がりを目指すなら1週間塗布
3日目を過ぎるころには腫れや赤みもだいぶ引いてきますが、傷は完全には回復していません。一方、肌の状態が良くなれば仕上がりも美しくなりますし、色持ちも良くなります。
腫れや赤み、かゆみがなくても、できれば1週間はワセリンの塗布を続け、より美しい仕上がりを目指しましょう。
アートメイク後のワセリンの正しい塗り方
ワセリンは副作用がほとんどなく、肌が敏感な方でも使いやすい塗り薬です。アートメイク後はもちろん、肌の乾燥が気になるときにも気軽に使えますので、この機会に正しい塗布方法をマスターしておきましょう。
ワセリンの正しい塗り方
ワセリンを塗る前には、手指をきれいに洗いましょう。塗布部分も清潔にしておいてください。
次に、ごく少量を指先にとり、患部にやさしく塗布します。指先にとってすぐ塗るのではなく、一呼吸おいて体温で少し温めてから塗ると伸びが格段に良くなります。目元など細かい部分は、清潔な綿棒でていねいに塗布しましょう。
なお、ワセリンを強く擦り込む必要はありません。患部をやさしく覆うイメージで塗布するのが正しい塗り方です。
ワセリンを塗るタイミング・間隔
保湿効果を維持するために、ワセリンは6時間おきに塗布するのが理想です。乾燥やかゆみが気になる場合は、その都度塗っても構いません。
また、インクの流出を抑えるために入浴前の塗布も忘れないようにしましょう。入浴前はワセリンを少し厚めに塗り、水やシャンプー類などから施術部位を保護してください。
ワセリンのべたつきが気になる場合の対処法
ワセリンを塗るとべたつきが気になる……という場合は、ワセリンを塗った後に軽くティッシュで押さえてください。こすったりぬぐったりするのは、傷を刺激してしまうのでNGです。
ワセリンを冷所保存している場合は、使用前にワセリンを室温に戻しておきましょう。時間がない場合は、ぬるま湯に浸したタオルなどで指先や患部を軽く温めておくのもおすすめです。ワセリンの伸びが良くなるため、塗り過ぎを防げます。
【まとめ】アートメイク後のワセリンはいつまで必要?正しい塗り方も解説
アートメイク後にワセリンが必要な理由について解説しました。
この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- アートメイクでできた傷に雑菌や汗などが入らないよう保護するため
- 傷の再生に必要な体液の浸出を促し回復を早めるため
- アートメイクのインクの流出を防ぎ、色素を定着させるため
- 施術後3日間は必ず塗布し、患部を刺激から守る
- 施術後1週間塗布することで、色持ちが良くなり美しい仕上がりが期待できる
- ワセリンの塗り方は、塗布前に手指と患部を清潔にしてから指先に少量とり、体温で温めてから優しく塗る
- 6時間おきに塗布するが、入浴前には多めに塗って患部を水分から保護する
- べたつきが気になるなら、塗布後にティッシュで軽く押さえる
- 使用前はワセリンを体温で軽く温めると塗り過ぎ防止につながる
アートメイクを受けた後にワセリンを塗布するのは、肌を保護すると同時に色素の定着を図るためです。
ワセリンの塗布期間は1週間程度で十分ですが、1週間以上塗っても問題はありません。常に持ち歩き、かゆみや肌の乾燥が気になる際に軽く塗布するのもおすすめです。なお、べたつきが気になる場合は、指先を温めるなどしてワセリンの伸びを良くすれば薄く塗布できます。
ワセリンを利用してより良い肌の状態を維持し、アートメイクを長く楽しみましょう。
メンズトイトイトイクリニックでは、アートメイクの施術後、ワセリンを処方しています。お帰りの際も汗や水分、ほこりなどが患部に付着しないよう保護いただけます。ほかにも、日光にあたらないよう帽子やサングラスなどをご準備いただくとさらに仕上がりがよくなるでしょう。
アートメイク施術後に気になることがありましたら、施術前でもご相談いただけます。担当のアートメイクアーティストが丁寧に対応させていただきます。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長
野田知路Noda Tomonori
福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。