ヴェルベットスキンとは?ダーマペンとの違いも解説
公開日:2022年02月15日 更新日:2022年12月07日
肌荒れやニキビ跡、毛穴のたるみや小ジワなど、肌トラブルに悩んでいる男性は少なくありません。最近は男性用コスメも数多く販売されていますが、日常のスキンケアで肌質改善まで目指すのは難しいといわざるを得ないでしょう。
そこでおすすめなのが、美容皮膚科などで受けられる「ヴェルベットスキン」と呼ばれる施術です。
このコラムでは、ヴェルベットスキンの施術内容や期待できる効果のほか、混同されがちなダーマペンとの違いも合わせて解説します。
目次
ヴェルベットスキンとは
「ヴェルベットスキン」とは、「ダーマペン」で肌にごく小さな穴を一時的に作ったあと、「マッサージピール」に使われる薬液を塗布する施術です。
それぞれ単独でも効果が期待できる施術ですが、相性の良いこの二つの施術を併用することで、より高い効果が期待できます。
ダーマペンとは
「ダーマペン」とは、髪の毛より細い超極細針で肌の表面に微細な穴を開け、肌本来が持つ自然治癒力を向上させる施術です。針の直径は0.20㎜、肌に作られる穴の数は毎秒1,920個にもおよびます。
ダーマペンのメカニズムは以下のとおりです。
- ❶超極細電動ニードルで、肌に微細な穴を開ける
- ❷傷ついた肌を再生するために線維芽細胞の働きが活性になり、コラーゲンの生成が促進される
- ❸肌の再生が進み、さまざまな肌トラブルの改善が期待できる
ダーマペンによる施術では、肌の修復過程で新陳代謝が促されます。そのため、色素沈着が原因のニキビ跡や毛穴の開き・たるみ・小ジワなどの改善、肌の衰えを防ぐ作用も期待できます。
マッサージピールとは
「マッサージピール」は別名「コラーゲンピール」とも呼ばれる施術で、マッサージしながらPRX-T33という薬剤を肌に塗布していきます。PRX-T33の主成分と期待される作用は以下のとおりです。
- 高濃度トリクロロ酢酸(TCA):真皮の線維芽細胞を刺激してコラーゲンの生成を強く促す
- 低濃度過酸化水素(H2O2):トリクロロ酢酸による肌の炎症を低減する
- コウジ酸5%:メラニンの生成を抑え、シミ・くすみを改善する
なお、過酸化水素が作用する際に水が発生するため、施術直後に肌のうるおいやハリを実感することがあります。
マッサージピールは単独でも高い効果が期待できますが、ダーマペンと併用することで有効成分が肌の奥まで浸透しやすくなります。つまり、ダーマペンとマッサージピールを併用するヴェルベットスキンは、両施術の相乗効果でより幅広い肌トラブルに対応できる優れた施術といえるのです。
ダーマペンとヴェルベットスキンは何が違う?
それでは、ダーマペンとヴェルベットスキンは一体何が違うのでしょうか。期待できる効果に焦点を当てて、その違いを見ていきましょう。
ダーマペン:肌の回復力アップが期待できる
ダーマペンは、肌の再生力を利用して肌質改善を図る施術です。真皮を刺激することで線維芽細胞を活性化、コラーゲンなどの生成を促すため、シワの改善やハリを取り戻す効果が期待できます。繰り返し施術を受ければ、リフトアップ効果も期待できます。
また、ダーマペンには肌の炎症をやわらげる作用や皮脂の分泌を正常化する作用があります。そのため、炎症によって生じるニキビ跡(クレーター)の改善やニキビ予防にも効果的です。
さらにダーマペンにより皮脂の過分泌が抑えられて肌が生まれ変わると、詰まった角栓などの毛穴汚れが排出されやすくなります。また、コラーゲンの生成が促されるため、毛穴の引き締めにも効果が期待できます。
なお、古いニキビ跡による肌の凸凹改善にもダーマペンは有効です。盛り上がっている部分はニードルによる刺激で目立ちにくくなり、へこんでいる部分はコラーゲンによって肌の内側から押し上げられるため、結果としてなめらかな肌に近づきやすくなります。
ヴェルベットスキン:真皮から美しい肌が目指せる
ダーマペンとマッサージピールを併用するヴェルベットスキンは、肌の奥に有効成分を浸透させ、よりなめらかでツヤのある肌が目指せる施術です。
ヴェルベットスキンは、有効成分を真皮層まで浸透させて線維芽細胞を活性化、コラーゲンの増生を強く促します。肌が内側からふっくらとしてくるため、ニキビ跡を目立ちにくくする作用も期待できます。
さらに、コラーゲンが増えることで肌のハリや弾力がアップ。小ジワやたるみが改善されるだけではなく、毛穴も目立たなくなってきます。
また、肌の治癒力が高まるためメラニン色素の排出も促されます。加えて、PRX-T33に含まれるコウジ酸がメラニンの生成を抑制するため、くすみの改善・予防にも効果が期待できます。
【まとめ】ヴェルベットスキンとは?ダーマペンとの違いも解説
ヴェルベットスキンは、肌の再生力を高めるダーマペンと、強力なコラーゲン増生・美白作用が期待できるマッサージピールを併用する施術です。
ダーマペンの働きでマッサージピールの有効成分が肌の内側にしっかり浸透するため、単独の施術を別々に受ける場合に比べて、より高い効果が期待できます。
「セルフケアでは物足りない」という方は、ヴェルベットスキンで肌質改善を目指してみてはどうでしょうか。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長
野田知路Noda Tomonori
福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。