ほくろがある部位には脱毛の照射はできる?ほくろから毛が生えているケースの脱毛についても解説
公開日:2021年12月10日 更新日:2024年01月16日
美容医療の人気の高まりから、医療レーザー脱毛に興味がある男性も増えてきています。
医療レーザー脱毛は、毛根にある黒い組織(メラニン色素)に吸収される特別なレーザー光を用いて毛根を破壊し、脱毛効果を得る施術です。レーザー脱毛された部分は、毛根からアプローチするので、永久に毛が生えてきません。
しかし、黒い部分に反応する性質のため、「ほくろがある部分は脱毛ができない」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
この記事では「ほくろがあるけど医療脱毛をしたい!」という方に向けて、ほくろがある部位に医療脱毛を行えるかどうかについて、分かりやすく解説していきます。
この記事を読むことで、ほくろがある部位の医療脱毛の可否、ほくろに医療レーザーを照射する際のリスクについて理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- ほくろがある部位は医療レーザー脱毛を照射できる?
- ほくろに医療脱毛のレーザーを照射するとどのようなリスクが起こる?
- ほくろに生えている毛はどうやって脱毛する?
目次
ほくろのある場所には脱毛の照射はできる?
結論からいうと、「ほくろのある場所にレーザー脱毛や光脱毛をすることはできません」。
レーザー脱毛や光脱毛は、毛の生える大本である「毛母細胞」の周りにメラニン色素が密集していることを利用して、毛母細胞にダメージを与えて毛が生えなくする方法です。そのため、メラニン色素にだけ反応しやすい特殊なレーザー光を使用します。
ほくろも後述する通り、「母斑細胞」と呼ばれる細胞からメラニン色素が産生されています。レーザー脱毛で使われる光やレーザーは、ほくろの部分にも反応して熱エネルギーを発生してしまいます。
つまり、ほくろの部分にレーザー脱毛を使うと、必要以上に熱エネルギーが吸収され「火傷(やけど)」のようになってしまう可能性があります。また、後述しますが、ほくろにレーザーや光を当てると「火傷」以外にも多彩な反応がでてきます。
ほくろができる理由は?
ほくろとは、正確には「色素性母斑」といいます。黒褐色のあざであり、皮膚の比較的深い「真皮」という場所に、母斑細胞があり、そこからメラニン色素を産生して黒褐色になっています。
ほくろは次のようなきっかけからできます。
紫外線
日焼けすることでもわかる通り、紫外線を受けるとメラニン色素の産生が促されるようになり、ほくろができやすくなります。そのため、ほくろをできにくくするには、普段から外出時の紫外線対策が大切です。
摩擦や外部からの刺激
皮膚が擦れたり、圧迫されたりすることで細胞が傷ついてしまった結果、ほくろができることがあります。そのため、首もとや脇などの擦れやすい場所は、普段から気を付けたほうがよいでしょう。
妊娠
妊娠中は、女性ホルモンの中の「プロゲステロン」が増加します。このプロゲステロンは、メラニンの産生を促し、ほくろをできやすくします。
日頃のストレスや生活習慣からの乱れ
ほくろを作る要因は全て解明されたわけではありませんが、日ごろのストレスや生活習慣の乱れによっても出来ることがいわれています。
ほくろにレーザー照射するとどうなる?
では、ほくろにレーザーを当てるとどうなるのでしょうか。
主に以下の3つが考えられます。
①ほくろの部分が火傷する
前述の通り、ほくろの部分はいわゆるメラニン色素の「密集地帯」。メラニン色素に反応しやすい光を集めたレーザーを照射すると、肌に必要以上にダメージを与えて「火傷」する場合があります。
赤みだけでなく、水膨れができ、痛みも伴います。
②ほくろの腫れがでてくる
では、レーザーの出力を弱めればよいのではという方もいるでしょう。
そうすると、その分ほくろが腫れることになります。レーザーの出力を弱めた分、しばらくすると元に戻る可能性は高くなります。
しかし、腫れが治まっても色が濃くなるケースや本来すべき脱毛が出来ない可能性もあるので、あまり好ましいとはいえません。
③ほくろの色が濃くなる
ほくろ除去の1つにレーザー照射があります。しかし、それは脱毛で使用するレーザーとは似て異なるものです。そのため医療脱毛のレーザーでは、ほくろの除去ができるどころか、かえってほくろの色が濃くなる可能性があります。
ほくろが濃くなることで、より一層目立ってしまう可能性もあり、ほくろにコンプレックスのある方は慎重に照射したほうがよいでしょう。
ほくろにある毛はどう脱毛する?
では実際、ほくろそのものにある毛を脱毛するにはどうすればよいでしょう。最も向いている脱毛方法は「ニードル脱毛」です。
ニードル脱毛とは、電気針を毛穴に刺して通電することで、大本である毛母細胞とその周辺組織にダメージを与える方法です。レーザー脱毛と同じく、毛の大本からダメージを与えるので、施術後は毛が生えにくくなります。
ニードル脱毛はレーザー脱毛と違って、1本1本施術が必要なことから、広範囲の脱毛には向いていません。さらに、毛穴に針を刺すので、痛みを伴うのがデメリット。
しかし、ほくろに生えている毛は数がすくなく、レーザー脱毛で生じる「火傷」などのリスクがありません。そのため、ほくろにある毛の脱毛としては、非常にすぐれた方法といえるでしょう。
ほくろの周りにある毛はどう脱毛する?
それでは、ほくろの周りにある毛については、どう脱毛すればよいでしょうか。ほくろの周りは、ほくろそのものよりも数が多く、前述のニードル脱毛では時間がかかり痛みも強くなってしまいます。
そこで、ほくろの部分だけシールで保護した上で、レーザー脱毛を行います。シールで保護された部分は、レーザー光が遮断されるので、ほくろに余分な熱エネルギーは発生しません。そのため、効率的にほくろの周りにある毛も、痛みも少なく施術を行うことができます。
【まとめ】ほくろがある部位には脱毛の照射はできる?ほくろから毛が生えているケースの脱毛についても解説
ほくろがある部位に医療脱毛を行えるのかについて解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- ほくろはメラニン色素が集まっている場所なので、医療レーザーを照射することはできない
- ほくろにレーザーを照射すると、火傷、腫れ、ほくろの色が濃くなるなどのリスクが起こる
- ニードル脱毛ではほくろに生えている毛も脱毛することができる
- 医療レーザー脱毛では、ほくろをシールで保護することで、ほくろの周りに生えている毛の照射が可能となる
医療レーザー脱毛は、黒いメラニン色素に熱エネルギーを与えるという性質を持っているため、ほくろがある部位は照射できません。そのため、ほくろから生えている毛は「ニードル脱毛」の施術を受ける必要があります。
しかし、ほくろ周りに生えている毛に関しては、シールで保護することで医療レーザーの照射が可能です。
ほくろやほくろ周囲の脱毛に対応してもらえるのか、事前にカウンセリングで確認しておくとよいでしょう。
ほくろがある部位の脱毛でお悩みの方は、当院の無料カウンセリングでお気軽にご相談ください。専門の医師やスタッフが丁寧にお答えさせていただきます。
参考文献
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長
野田知路Noda Tomonori
福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。