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アートメイクを除去する方法とその注意点

アートメイクを除去する方法とその注意点

公開日:2021年10月17日 更新日:2023年10月24日

アートメイクを除去する方法とその注意点

自然な肌の色に近づけるために開発された医療技術であるアートメイク。針を通して、色素を肌の内側に入れることで、1〜2回の施術で長期間、肌の色やデザインを自分の好みに近づけることができます。
しかし、中には時代の流れやライフスタイルの変化でアートメイクの部分を除去したいと考える方もいらっしゃいます。そして、色素を除去するといったことも可能ですが、除去術にはさまざまなリスクも存在します。また、アートメイクの除去術はいくつか注意しなければならないことがあります。

この記事では、アートメイクを除去する時に気を付けたいリスク、注意点について紹介します。
この記事を読むことで、アートメイク除去術には、レーザー除去以外にもさまざまな方法があり、それぞれリスクが伴うことを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな事がわかる

  • アートメイクを除去するには、どのような方法があるの?
  • アートメイクを取り除くことはできるの?
  • アートメイク除去術を受けたいけど、どのようなリスク・副作用・ダウンタイムがあるのか?
  • アートメイク除去術のメリット・デメリットは?

アートメイクを除去する方法その1:レーザー治療

レーザー治療によるアートメイク除去について、ご紹介します。

レーザー治療とは?

レーザー治療とは、アートメイクに使用されている色素に特に反応する光の波長を抽出して照射することで、色素を除去する方法です。
アートメイクには通常、黒色や青色の色素が使われています。そこで、青色や黒色の色素に反応しやすい1064nmや532nmの波長をもつ「Qスイッチヤグレーザー」や「ピコレーザー」などが使用されることが多いです。

レーザー治療のメリット・デメリットは?

レーザーを用いたアートメイクの除去には、次のようなメリットとデメリットがあります。

レーザー治療のメリット

  • 色素に特に反応しやすいレーザー光を使用するので、肌にダメージが少ない
  • 何回か照射を行って調節することもできる

レーザー治療のデメリット

  • アートメイクに赤系や肌色の色素を使用している場合、除去が難しくなる
  • レーザー治療に伴う副反応(火傷や毛嚢炎など)が生じる場合がある
  • レーザーを何度も重ねれば、皮膚に凸凹とした跡が残る可能性がある
  • 何回も照射することで皮膚が硬くなり、次のアートメイクに支障が出る可能性がある

レーザー治療の注意点は?

前述の通り、レーザー治療は手軽にアートメイクの修正に使える反面、全てのアートメイクの色素を除去することはできません。
レーザー治療に回数が何回もかかってしまう場合は、徐々に副反応も強く出やすくなるので、他の治療法も選択肢に入れて検討していきます。

アートメイクを除去する方法その2:切除手術

切除手術によるアートメイク除去について、ご紹介します。

切除手術とは?

切除手術とは、文字通りアートメイクされた部分だけを切り取ってしまう方法です。なるべく傷を残さない切開方法で行い、傷跡を残さない縫い方をします。

切除手術のメリット・デメリットは?

切除手術によるアートメイクの除去には、次のようなメリットとデメリットがあります。

切除手術のメリット

  • 何回も施術を行わずに1回で治療することができる
  • 一緒にしわやたるみを調節することもできる

切除手術のデメリット

  • 切開する分、目立たないとは言え傷跡が生じる可能性が生じる
  • 切除手術に伴い、麻酔によるアレルギー反応や出血・感染などが生じる可能性がある
  • 広い範囲を除去するのは欠損部が多くなるので難しい

切除手術の注意点は?

切除手術は「アートメイクで不具合が生じている部分を切り取る」というシンプルな方法なので、受け入れやすい方法です。しかし、手術なので傷跡が生じる可能性があることに注意しないといけません。
また、広い範囲を除去すると、肌の引きつれなどが生じるため、施術できない場合があります。

アートメイクを除去する方法その3:除去液を用いる

除去液を用いたアートメイク除去について、ご紹介します。

除去液とは?

除去液とは、専用の針を通して、除去液を入れて色素を除去する方法です。アートメイクで使用される色素と違って、除去液は肌のダメージが強くなります。

除去液のメリット・デメリットは?

除去液を用いたアートメイクの除去には、次のようなメリットとデメリットがあります。

除去液を使うメリット

  • レーザー治療では除去しきれない赤系の色素についても除去液で除去することができる
  • 切除手術と異なるので、傷跡が生じる部分は少ない(針を刺す部分以外)といえる

除去液を使うデメリット

  • 除去液は肌へのダメージが大きく拒否反応も出やすい
  • 除去液を用いる場合は、副反応が強く出やすいため、除去液を用いる専門知識と技術がきちんとあるクリニックを選ぶ必要がある

除去液を使う時の注意点は?

除去液は赤系の色素を消したいときのオプションになりますが、炎症が強く出やすい分、アフターメンテナンスが重要となります。
除去液を使ってアートメイクを除去したい場合は、除去液を使っている実績が豊富なクリニックを選ぶ必要があります。

アートメイクを除去する方法その4:色素を注入して隠す

色素を注入して隠す方法について、ご紹介します。

色素を注入して隠す方法とは?

アートメイクを入れた色素を消すのではなく、肌色と同じ色素を足すことでアートメイクを目立たなくさせる方法です。
アートメイクを経験されている方は同様の手技を行うわけですから、受け入れやすい方法といえます。

色素を注入するメリット・デメリットは?

色素を注入して隠す方法には、次のようなメリットとデメリットがあります。

色素を注入するメリット

  • 除去液と異なり、アートメイクの色素を使用する分、肌へのダメージは少ない
  • 切開手術のように傷跡の心配もなく、レーザー治療のように施術回数が必要ない
  • 短時間で効果を実感できる

色素を注入するデメリット

  • 色素を「足す」ので、元の色素の影響は少なくなりますが、多少残ってしまう
  • 肌色の色素は一度入れてしまうと、レーザー治療によって除去することができない

色素を注入して隠す時の注意点は?

色素を注入して隠す方法は、肌のダメージも少なく短時間で効果を実感しやすいのが特徴です。しかし「やっぱりこの肌色で隠した部分もなくしたい」ということはできません。
レーザー治療や切除手術などで除去できない場合の最終手段として選択するとよいでしょう。

【まとめ】アートメイクを除去する方法とその注意点

アートメイク除去とその注意点について、解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか?

この記事のポイント

  • アートメイク除去術には、4つの方法がある
  • レーザー治療は肌へのダメージが少ないが、リスクが完全にゼロなわけではない
  • 切除手術は1度で患部を除去できるが、傷跡・感染症・出血などのリスクを伴う
  • 除去液はレーザーに反応しない赤色色素を除去できる一方、皮膚へのダメージが大きい
  • 色素注入は「色素」を足すため肌へのダメージは少ないが、元の色素が多少残るデメリットがある

アートメイクを除去する方法として、レーザー除去がもっとも手軽ではあるものの、状況によっては、切除手術、除去液、色素の注入して隠す方法も含め検討するようにしましょう。また、どのアートメイク除去術にもメリットがある一方で、デメリットも伴うことをしっかりと理解しておくことが大切です。
アートメイクにどの色素を使っているか及び、皮膚の状態などによっても、治療方法が異なるため、事前のカウンセリングで医師と十分に話し合う必要があります。

メンズトイトイクリニックのアートメイクでは、アートメイク後に眉デザインなどで困らないよう、事前カウンセリングにてデザインのすり合わせにしっかりと時間を取らせていただいております。
まずは、せっかく入れたアートメイクの除去が必要とならないように心がけることが大切です。

医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック理事長・統括院長

野田知路Noda Tomonori

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。

常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

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